チャクラは背骨(脊髄)に沿うように位置する神経叢で、エネルギーのセンターです。
それぞれのチャクラには、個別に支配している神様、それぞれにビージャ・マントラ、色、花びらがあります。
チャクラは体の器官とも、マインドとも霊性とも密接に関係しています。
背骨に沿って7つのチャクラがありますが、実は、これ以外にも小さなチャクラが20こあるんです。。。
意外な体調の変化や気持ちの問題などは、チャクラが閉じすぎていたり、開きすぎていたりする場合もあるんです。
チャクラを正しく理解することはヨーガの重要なポイントのひとつです。
チャクラとは
チャクラは下から数えます。
仙骨(尾てい骨)のムーラダーラ・チャクラの1番から、7番目の頭頂のサハスラーラ・チャクラまで7つあります。
背骨に沿っているというよりは、スシュムナーという最も重要なナーディ(気の流れる道)に沿っているという方が正しいでしょう。
クンダリニーが目覚めると、ムーラダーラチャクラからすべてのチャクラを通り抜けて上昇していきます。
ムーラダーラ | スワディスターナ | マニプラ | アナハタ | ヴィシュダ | アジニャ | サハスラーラ | |
場所 | 仙骨 | 生殖器 | お臍 | 胸の中心 | 喉 | 眉間 | 頭頂 |
花弁 | 4枚 | 6枚 | 10枚 | 12枚 | 16枚 | 2枚 | 50枚 |
色 | 赤 | オレンジ | 黄色 | 緑 | 緑に近い青 | 藍色 | 金 紫 |
神 | ブラフマ | ヴィシュヌ | ルドラ | イシュタ | サダシヴァ | パラマシヴァ | シヴァ |
マントラ | LAM ラム | VAM ヴァム | RAM ラム | YAM ヤム | HAM ハム | OM オーム | OM オーム |
内分泌腺 | 性器 | 副腎 | 脾臓 | 胸腺 | 甲状腺 | 下垂体 | 松果腺 |
要素 | 地 | 水 | 火 | 空気 | エーテル | 魂 | 神聖 |
チャクラの蓮の花びら
それぞれのチャクラは特定の数があり、その花びら1枚1枚にサンスクリット語が対応しています。
クンダリニーがムーラダーラにあるときは、各チャクラの花びらはムーラダーラの方向を向いています。
クンダリニーがスシュムナーを上昇すると、上向きになります。
つまり、花びらはクンダリニーの方を向いています。
チャクラの音 ビージャ・マントラ
チャクラには対応する音があり、それをビージャ・マントラと呼びます。
ビージャとは種。
それぞれのマントラは、チャクラの花びらにサンスクリット語で書かれています。
それぞれのチャクラに瞑想するときに、この音を使います。
マントラについてここも参考に。。。
チャクラの状態
よく「チャクラが開いている」とか「閉じている」などと言いますが、これは正しくありません。
開きっぱなしやまったく活動していないという状態はありません。
活動的とか、やや開いている状態が正常で、過活動、活動が滞っている状態は、あるべき状態ではないという感じに判断します。
不活発や過活動の状態は、体やこころの不調を治そうとしてそうなっている場合と、慢性的にそうなっている場合があります。
たとえば中途半端な知識の人が、自然な形で一時的に不活発であるときに、活性化させようとそこにエネルギーを送ったりすると逆効果になるかもしれません。
いずれにしろ、霊的な指導者か、オーラに対してきちんと理解しているヒーラーに判断、アドバイスしてもらうのがベストですが、ヨーガを学ぶために、チャクラのことを知り、参考にすることが必要です。
本来はクンダリニーが上昇するときにチャクラを開いていくものです。
小さなチャクラ
7つの重要なチャクラ以外に、人体には小さなチャクラがあります。
これらのチャクラは、体のバランスを維持するために、エネルギーを受け取り、放出しています。
頭蓋骨の底辺の後ろ(首と頭蓋骨のつけ根あたり)
左右のこめかみにそれぞれ1つずつ
両目に一つずつ
鎖骨に各1つずつ
左右の胸に各一つ
両手のひらに各一つ
胃に一つ
肝臓に一つ
脾臓に2つ
生殖器の左右に一つずつ
膝の後ろに一つずつ
足の裏に一つずつ
中でも、首のチャクラは大切なポイントで、過去生や先祖の記憶などのエネルギーポイントです。
ヨガナンダは、この場所からプラーナ(生命エネルギー)がもっとも入ってくると言っています。
チャクラの活性化とアサナ
それぞれのチャクラと心身の関係を見ていきましょう。
また、チャクラを活性化させるアサナを紹介します。
チャクラに対する瞑想は、ヨーガをある程度練習してから、あるいは専門家についてやってください。
初心者がいきなりやると、活動が大きくなりすぎて、つまりエネルギーが大きすぎたり、いきなり開いたりしてバランスをとれなくなる場合があります。
本来は、それぞれのチャクラというより、全体的なバランスの問題ですから、まずはアサナや瞑想などを練習するのが王道です。
あくまで参考として、紹介します。
第一チャクラ ムーラダーラ・チャクラ
背骨の一番下にあり、四角い黄色のマンダラです。
生命維持を司る、大地の要素を持つチャクラ。
クンダリニーはここに眠っているとされています。
「土台を担う人」という性質があって、衣食住に不安要素があるときはこのチャクラが少し滞っているのかもしれません。
また、性的な悩みなどもこのチャクラが原因の場合があります。
精神的には、「なんとなく生きている実感がない」とか「なんとなくふわふわしている感じ」がある場合も、このチャクラの不調の場合もあります。
ムーラダーラに効果的なアサナは三角のポーズです。
それから英雄のポーズや鷲のポーズがおすすめです。
第二チャクラ スワディスターナ・チャクラ
6つの朱色の花びらにVAMのビージャ・マントラが描かれています。
依存症や、異性との不必要な壁を作ってしまうなどはこのチャクラのストレスかもしれません。
ムーラダーラから愛のエネルギーがこのチャクラに到達すると、喜びと痛みの両方の感情を感じます。
どちらも生きる上で必要な感情で、きちんと向き合い真摯に対応することでこのチャクラが喜びます。
このチャクラを活性化させるのは、プラーナ・ヤーマ(呼吸法)が適しています。
またムーラダーラと同じアサナがおすすめです。
第三チャクラ マニプラ・チャクラ
太陽神経叢のチャクラです。
このチャクラは精神的にも肉体的にも、ストレスと対応しています。
スピリットの成長が止まると、このチャクラが不活性になります。
このチャクラで人は夢を現実にします。
このチャクラに対応するアサナは、ねじりのポーズや弓のポーズです。
また、カルマ・ヨーガとして現実を愛を持って向き合うこともとても大切です。
第四チャクラ アナハタ・チャクラ
ハートのチャクラですね。
アナハタとは、サンスクリット語で「破られない約束」という意味があります。
愛がある場所です。
恋愛の愛というより、創造の愛の場所です。
アサナは、コブラのポーズと前屈のポーズが、このチャクラに対応しています。
しかしながら、なによりバクティ・ヨーガ(愛のヨーガ)こそ適しています。
特にカリユガの現代は。
第五チャクラ ヴィシュダ・チャクラ
喉に位置するこのチャクラは、「清めること」を意味しています。
このチャクラは言葉を司っています。
よくない言葉で社会を破壊したり、自分を傷つけたりもできますが、本来は、ここから人は愛を語り、唄います。
体の不調に関しては、甲状腺や消化器などが主に対応しています。
第六チャクラ アジニャ・チャクラ
眉間に位置し、マインドは通常ここにあります。
多くのカルマはここに蓄積されています。
ここは第3の目といわれる場所であり、直感力、識別力(ヴェヴェーカ)、未知の力(シッディ)がここに相当します。
アサナは隙のポーズと肩立ちのポーズが適しています。
シバナンダ・アシュラムではこの眉間のチャクラか、アナハタチャクラに意識を集中します。
第七チャクラ サハスラーラ・チャクラ
「千枚の花びら」を意味するサハスラーラは、1000枚の花びらの中にオームのヤントラが描かれています。
花びらにはサンスクリット語の50音が繰り返し記されています。
伝統的な流派の一部は頭の上に位置するとしますが、一般的には頭頂にあるとされます。
ここは純粋な意識の場です。
「空」とも、「サマディ」とも呼ばれます。
脊髄を上昇したクンダリニーは、このサハスラーラでイダー(月、女性的なエネルギー)とピンガラ(太陽、男性的なエネルギ-)が結びつきます。
深い瞑想こそ適していますが、アサナとしてはなんと言っても頭立ちのポーズです。
頭立ちのポーズは「アサナの王様」と言われています。
クリヤヨガこそおすすめ
*ここからは個人的な意見です。
チャクラをバランスよく自然に活性化させる最適の方法は、クリヤヨガです。
クリヤヨガはクンダリニー・ヨーガにも通じていて、自然な人間の進化を促進します。
クリヤヨガは、ヒマラヤの聖者マハーアヴァター・ババジがラヒリ・マハサヤに伝え、ヨガナンダが世界に広めたインド古来の伝統的な手法です。
ギーターでクリシュナが言及しているヨガもこのクリヤヨガであると、ヨガナンダはあるヨギの自叙伝で書いています。
クリヤヨガはSRFの通信講座から学ぶことができます。
クリヤヨガについて