言葉は「言霊」とも呼ばれるように、エネルギーです。
マントラとは言葉に宿ったエネルギーのことで、そのエネルギーと同調しようとするのがマントラ瞑想です。
つまり音の波動を使って、その音の持つ高い意識に心をチューニングするテクニックです。
マントラ瞑想のやり方や効果や、いろいろなマントラについて。。。
マントラとは
マントラの語源は、考えるという意味の「マン」と、ネガティブなものから身を守る・開放するという意味の「トラ」からきています。
すべてのマントラはサンスクリット語の50音の組み合わせでできています。
サンスクリット語は、神の言葉(デーヴァナガリ)と言われます。
インドの古代の聖者は、音に宿る神聖なエネルギーをよく理解していて、特定の組み合わせにより作られたマントラの波動を利用していました。
密教の真言はマントラのことです。
そしてマントラを繰り返し唱えることを「ジャパ」と言います。
またマントラにはそれに対応する形があります。
それをシンボリックに表現したのがヤントラです。
真言密教の曼陀羅ですね。
またマントラをもじで書くことを、リキタジャパと言います。
仏教の写経と同じですね。
ちなみに、般若心経の最後の説、ギャーティ、ギャーティの部分はマントラのことです。
マントラ瞑想とは
ジャパ瞑想とも呼ばれます。
マントラ瞑想は、意識を低いところから高い純粋なレベルに高めていくテクニックです。
マントラにはそれぞれの神聖な力があります。
マントラ瞑想は、特定のマントラを繰り返し唱え、それに集中し、共鳴し、マントラそのものになりきります。
そうすることで、マントラ特有の智慧や神聖な力を学びます。
例えば
「オーム・ナマ・シヴァヤ」 Om Namaha Shivaya のマントラはシヴァ神を象徴しています。
発音は特に問題ではないんです。
あくまで、マントラの持っている波動、エネルギーと調和しようとすればいいんですね。
マントラ瞑想は、やってみると意外と集中しやすいのが特徴です。
瞑想の途中で、なんとはなく陶酔のような状態になるときがあります。
瞑想の時眠くなるという人には、マントラ瞑想はいいかもしれません。
マントラ瞑想のやり方とコツ
どのような瞑想もこれは同じですが、最も効果的な時間は日の出の時間(ブラフマ・ムフールタ)と日没の時間です。
体は東か北を向きます。
*瞑想の姿勢で座り、祈りを行います。
神聖な祈りは神聖な雰囲気(サットバ)を作ってくれます。
*マントラを唱えます。
自分が気持ちいいと思えるスピードが一番です。
あせってもだめですし、あんまりスローだと頭がぼおっとします。
マントラは、最後の音をハミングさせるように無理なく伸ばします。
(これはとても重要)
*マーラ(いわゆる数珠)を持ち、ひとつずつ数えるといいです。
(108個なので、結び目のところから始め、何度も繰り返す)
通販などで安く売っているもので十分です。
たとえばこういうの。
*マントラのスピードや大きさを調整する。
マインドが乱れそうになったり、気が散ったら少しスピードを速くするといいです。
慣れてくると自然にゆっくり小さくなっていくものなので、その自然な感じを待ちます。
*マントラに秘められている特性に意識を向ける。
智慧や勇気や愛など、それぞれのマントラが持つ神聖な波動と同調して、意識をそれに向けます。
気が散っても、ただ繰り返しているとマインドはだんだん自然に静まってきます。
何の瞑想でもそうですが、焦らずに、その状態を待つことが大切ですね。
*与えられたマントラは、秘密にして人に明かさないようにしましょう。
マントラ瞑想の効果
*瞑想者は、マントラの波動と同調することで、高い意識とシンフォニーするようになります。
*言葉を唱えるのはまだまだ初心者で、瞑想者はマントラを口にだすのをやめて、途中から心の中のみで唱えます。
そうすることで、より純粋な深い意識へのフィーリングを高めることができます。
*マントラ特有のスピリチュアルな波動に同調することで、人生の困難や苦難にもスピリットが求めるやり方で対応することができるようになります。
*意識がホーリースピリットの方を向きます。繰り返すことで、ホーリースピリットの愛や寛容さ、強さを思いだすようになります。
*マントラ瞑想は集中力が鍛えられます。同時に、クリアな意識を維持できるようになります。
マントラの種類
マントラの種類は大きく分けて4つあります。
サグナ・マントラ
それぞれの神を象徴するマントラ。
ヒンドゥーの神様はそれぞれの知性、智慧を象徴しています。
ヴェーダンティック・マントラ
とても抽象的なマントラです。
このマントラを唱える準備ができている人はとても稀です。
プラナヴァ・マントラ
Om オーム So Ham ソーハムなど。
ビージャ・マントラ
ビージャとは種という意味です。
短い、ひとつの特性を強調したマントラ。
チャクラにもそれぞれに対応するビージャ・マントラがあります。
チャクラについて
いろいろなマントラ
マントラは数多くありますが、そのいくつかを紹介します。
男性原理のマントラ
オーム ナマ シヴァヤ シヴァ神に対する敬意
オーム ナモ― ナラーナヤーナ ヴィシュヌ神への敬意
オーム ナモ― ヴァカヴァッティ ヴァスディーヴァーヤ
クリシュナに対する敬意
女性原理のマントラ
オーム アイム サラスワティエ ナマハ― 女神サラスワティへの敬意
オーム スリ マハー ラクシュミー ナマハ 母神ラクシュミへの敬意
オーム スリ ドルガーイェ ナマハ ドルガ神への敬意
もっとも偉大なガヤートリー・マントラ
数多くあるマントラの中で、もっとも力のある偉大なマントラは、ずばり、ガヤートリー・マントラです。
このマントラは、ヴェーダの聖典の教えのすべてを含むとされています。
もともとは、「リク・ヴェーダ」の太陽神「サヴィトリー」を表すマントラです。
サティア・サイババが唱えるガヤートリー・マントラのほか、朝の祈りや光の瞑想などが収録されています。
まとめ
マントラは、適当な時期にグルや先生から授かるものです。
が、そんな機会がないという人は、代表的なマントラ、ガヤートリー・マントラやオームなどに瞑想してみるといいと思います。
みんながんばれ^^