最も素晴らしいアサナであるパスチモタ・アーサナは、スシュムナーに息を通し、消化の火をもやし、すべての病気を取り去る。
ハタヨガ・プラティピカ
人は起きている時間のほとんどを背中を立てた状態で過ごします。
そのことで常に圧迫を受けています。
前屈のポーズを定期的に練習することで、背骨を柔軟に保ち関節と内臓を整え神経を活性化できます。
サンスクリット語でパスチモタ・アーサナという意味はウエストという意。
シバナンダは、最も大切な3つのアサナとして、頭立ちと肩立ちとこの前屈を挙げています。
ちなみに、心を落ち着けたいときは前屈系がおすすめです^^。
逆に元気がほしいときは後屈系がいいです。
前屈のポーズのやり方
*足を揃えて、まっすぐ前に伸ばして座ります。両手は体の横に自然においておきます。
*息を吸いながら、両腕を平行に真上に伸ばします。背骨を上に引っ張るようにします。
二の腕が耳につくようにします。
*息を吐きながら、お尻から前に倒すようにして上体を前屈させ、足の親指を掴みます。
あるいは足の横、足刀を外側から掴みます。このほうががっしりと掴むことはできます。
掴めない場合は、足首や掴めるところを掴めばおkです。
*胸をでるだけ大腿に近づけます。
足は揃え、外側に向かないようにして、足先は体のほうに引いておきます。
*初心者の人は10~30秒ホールドします。
この前屈のポーズは長くホールドして大丈夫です。
慣れてきたら5分くらいまで伸ばしてもいいでしょう。
*吸いながら、体を前方に伸ばして、そのまま上体をあげていきます。
腕と指先が天上のほうに向くような意識でやるとやりやすいです。
*あげていた両腕を、息を吐きながらおろします。
カウンターポーズに入ります。
インクラインド・ブレインのやり方
前屈のカウンターポーズ(効果をより強くするための反対のポーズ)はインクラインド・ブレインといいます。
*前屈が終わった姿勢は、足が前に伸びている姿勢ですね。
そこから、両手を体の後ろに指先を後ろにむけて、床に置きます。
*吸いながら、頭を後ろに下げ、お尻をあげて、腕と足の裏で体重を支えるようにします。
足は揃えておき、膝もぴったりとつけておきます。だから体は直線のラインになります。
*10秒くらいその姿勢をキープします。
*吸いながらお尻を床に降ろします。
それからシャバ・アサナでリラックスします。
前屈のポーズのコツとポイント
前屈のポーズは簡単に見えて、実はとても奥が深いポーズです。
背中を丸めずにまっすぐになるように練習しましょう。
前屈のポーズのコツ
前屈するときに、背骨をお尻からひとつずつ倒すように前屈していくことが大切です。
覚えておいてほしいことは、「前屈のポーズは上体を前に倒すというよりも、背骨を頭のほうに引っ張るようにする」という意識でやりましょう。・
前屈のポーズのポイント
*おでこではなく、胸を足に近づけるようにします。
*背骨と脚をできるだけ長く長く伸ばすような気持で練習します。
*かかとを突き出すようにして、足全体が伸びるようにします。
*両手で上体を頭のほうに引っ張るようにして、吐く息で背骨をすうっと伸ばすようにしましょう。
*上半身、特に背骨の力を抜いてリラックスするようにします。
*お尻のあたりで息を吸うようなイメージを以って、吐く息で腰のあたりの力を抜くような感じで練習します。
腰のあたりがリラックスすると、より深く前屈できるのがよくわかりますよ。
*体を前に倒すときは、弾みをつけてバウンドしないように、ゆっくりとていねいに体を倒していきます。
前屈のポーズの効果
*この前屈のポーズは内臓に強いマッサージを加え、肝臓と脾臓を刺激し、すべての消化器官を整え、内臓に強い効果的な刺激を与えます。
*特に小腸が整い、煽動運動が促進されることで便秘が解消します。
*炭水化物の代謝と血糖値をコントロールする脾臓の機能が高まるので、糖尿病や低血糖の人に特に効果の高いアサナです。
*神経系統が正常になります。
*関節が柔軟になり、背骨が動きやすく柔軟になり、体の若さを保ちます。
*定期的な練習により、背骨の圧迫や坐骨神経痛を軽減します。
*太ももの筋肉、腰、仙骨をストレッチし強化します。
*マインドは静寂になります。