女性にとってのダイエット、男性のメタボリックシンドロームは本人にとって深刻な問題です。
必要以上の脂肪の蓄積は新陳代謝を下げさまざまな疾患の引き金となりかねません。
ヨガから見た太る原因
肥満、メタボの原因は、ヨガセラピー的にはストレス、代謝異常、ホルモン異常、生活習慣、心の問題が主な原因と考えます。
ストレス
太りすぎの原因がストレスの場合が少なくありません。
忙しさ、人間関係、仕事上のトラブルなどで私たちが多くのストレスにさらされています。
ストレスを感じると私たちの体はいわゆる戦闘状態になります。
筋肉は緊張し神経は過敏になり、免疫機能は戦うために脾臓からインシュリンを分泌します。
呼吸は浅く速くなります。
こうなるとそれを抑えようとたくさん食べることになります。
これがストレスと食べすぎの因果関係です。
精神力でダイエットしようとしてもなかなか成功しないのはこのためです。
瞑想やヨガはストレスを強烈に解消します。
ストレスが減れば無理に食べることもなくなり、必要な適量を食べるようになります。
代謝異常 ホルモン異常
ストレスとも密接に関係していますが、交感神経が活発だと食べすぎの原因になります。
また新陳代謝が悪いとカロリーの消費量が当然少ないので太ります。
代謝異常は体温を下げ、自然治癒力を低下させます。
運動を心がけても生活上の消費カロリーが少ないとなかなか効果が上がりません。
瞑想やヨガのアサナ、呼吸法はエネルギーを循環させ免疫機能を調整し基礎代謝をあげますので、ダイエットになります。
生活習慣
運動不足と食事の不適切は生活習慣病といわれます。
ヨガはスポーツのように筋肉に疲労物質をためず体を強くしなやかにします。
食事は、ヨガ食を心がけるとよいと思います。
日本では玄米菜食が最適です。
それから果物。
玄米は栄養があるばかりでなく、脂肪や老廃物を排泄させる効果があります。
野菜、果物、穀物、豆類は軽く滋養のある食べ物です。
調理を工夫することでおいしく食べられます。
ヨガでは食事は薬と考えます。
ダイエットとは元々は、痩せるという意味ではなく、正しい食事という意味です。
ダイエットするという感覚を忘れて、食事を正そう、「食い改めよう」という気持ちも大切ですね。
心の問題
心と体は密接につながっています。
心配ごと、怒り、不安、ストレス、哀しみ、うつ感情などは体の機能を弱め、基礎代謝を下げてしまいます。
またたんぱく、ビタミン、ミネラルなどの必要な栄養素をたくさん使ってしまいます。
そのためそれらを補おうと食欲が増進し食べすぎの原因になります。
ヨガのアサナ、瞑想で心のコントロールを学ぶことが効果的です。
ヨガからみたダイエットとは
ヨガの立場からダイエットとは、単に痩せるということではありません。
ヨガで言うダイエットとは「適切な正しい食事」ということです。
正しい食事をしていれば、そして心と体が本当に健康ならば、自然な適正な体重に自然になっていきます。
自然な生活 自然な食事をするだけでいい
ヨガはベジタリアンを推奨しています。
無理なダイエットは体にも心にも負担をかけてしまいます。
そして、ストレスの原因になり、そのために食べ過ぎちゃったり、偏食になっちゃったりするんです。
無理なく、正しい食べ物を、きちんと食べて、動いて、休んで、一生懸命生きればいいのではないでしょうか。
ヨガでは極端をしないように教えています。
適切な食べ物を、適切な量、感謝して食べればいいんです。
無理は禁物。
健康ならば、体は適正体重に戻ろうとする
私たちが本来の健康の状態であれば、体はいらない脂肪を燃やそうとして、体重は自然に落ちます。
必要な分の脂肪が足りない場合は、自然に体にためようとします。
命は、生きるために一生懸命で、本来の自然な健康な状態にしようと奮闘しています。
それを、自然治癒力・生命力・自然良能・ホメオシタシスといいます。
ストレスや偏食や偏った生活習慣、不安定な心の状態などが、それにブレーキをかけてしまいます。
瞑想やヨガを続けることで、それらは正されていきます。
ヨガから見たダイエットとはそういうことです。
ヨガの食事について