Omは弓、その矢は魂である。ブラフマンは矢の的である。
ビシュヌ・デヴァナンダ
弓のポーズは、上半身と下半身を同時にあげるので、全身の後屈のアサナになります。
まっすぐに伸ばした腕がぴんと張った弓のようになり、全身が弓になったような形からこの名前がついています。
サンスクリット語ではダヌラ・アサナというこのアサナは、コブラとバッタの両方のメリットを組み合わせたアサナで、2つのポーズの効果をさらに高めます。
この3つの後屈系のアサナはいっしょにトレーニングすることで効果が高まります。
ちなみに、元気をだしたいときは「後屈系」のポーズが、落ち着きたいときは「前屈系」のポーズが役に立ちます。
このアサナは、鋤のポーズと前屈のポーズのカウンター・ポーズ(反対のポーズ)で、この2つの前屈系の効果を補強します。
弓のポーズのやり方
*お腹とおでこを床につけてうつぶせの状態になります。
足を開いて、膝から下をあげておいでもいいです。
*両手でそれぞれの足首を掴みます。
足首を掴めない人は、足の甲を掴みましょう。
*息を吸いながら、頭、胸、足を床から持ち上げます。
肘をまっすぐにして、腕と足の力で反りを助けます。
*体をできるだけアーチに反らせ、体重をお腹にのせます。
*10~30秒くらいポーズを維持します。
最初は、大きく呼吸して3呼吸くらいから始めてみましょう。
*息を吐きながら戻ります。
禁忌
妊婦さんはこのポーズをとってはいけません。
弓のポーズのバリエーション ロッキングボウ
ロッキングボウとは、前後左右に揺れる弓の動きです。
弓のポーズから、全身をゆりかごのように前後に揺らします。
また、左右に揺らし、転がるようにします。
こうすることで、弓のポーズの効果がより大きくなります。
弓のポーズの動画
弓のポーズのコツとポイント
このポーズは上半身だけ反って、下半身があまりそれていない場合がありますので、全体をきれいに反るように心がけてください。
弓のポーズのコツ
このポーズは、上半身だけを反らす感じになりがちです。
下半身もきちんと反らせて、きれいなアーチ形を作ってみましょう。
どうすればいいかというと、膝を伸ばすようにします。
こうすることで、腕と引っ張り合うことになって、そりやすくなります。
弓のポーズのポイント
*両膝をそろえる必要はありません。足を開いたほうが、背中の反りが大きくなります。
*肩を後ろに引いて、胸を開くようにするとやりやすいです。
*足のつま先を上に上にという意識を持つと足が上がりやすいです。
腿が上がりづらいという人が多いんですが、足をあげれば腿も自然に上がります。
弓のポーズの効果
弓のポーズは、コブラのポーズとバッタのポーズを合わせた効果があり、便秘を解消し、腸のガスのつまりを除去します。
特に女性はこのポーズで多くのメリットを得ることができます。
弓のポーズの体への効果
*背骨全体に完全な後屈を与えるため、仙骨、腰椎、胸椎、頸椎すべてに大きな恩恵があります。
*背中の筋肉がよくマッサージされ、活性化します。
*このアサナは便秘を解消し、リウマチを緩和します。
*手の関節、脚や膝、猫背を改善します。
*継続することで脂肪が減り消化が高まり、内臓の血液増進が加速されます。
*糖尿病に特効があります。
*膵臓の機能が整うからです。
*生理痛を改善します。(きつい生理痛の時はお休みし、普段たくさん練習しましょう)
*特に揺れる弓のアサナは内臓に強烈なマッサージ効果を与えます。
注 妊娠中の人は、このアサナやバリエーションはけして練習しないようにします。
弓のポーズの心への効果
*後屈系のアサナを継続して練習する人は、けして怠慢になりません。
*エネルギーと活力とバイタリティに満ち溢れます。
*新しいアイデアが湧いてきます。