アシュタンガヨガの8支則

アシュタンガヨガの8支則 アサナ ポーズの効果 ほんとうの目的とは?

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パタンジャリのアシュタンガヨガの3番目はアサナです。

いわゆるヨガのポーズのことですね。

ポーズは単なる柔軟体操ではなくて、ハタ・ヨガの一部で、ラージャ・ヨガに続く流れの中にあるものです。

ヨガを学ぶ人は、「ポーズをしてきもちいい~」で終わるんじゃなくて、せっかく学んでいるのですから、本質の部分も少しずつ学んでいきましょう^^

 

アサナとは

 

アサナとは、もともとは座法(安定した座り方)という意味です。

 

ラージャ・ヨガの中のアサナ

 

パタンジャリのアシュタンガヨガの8つの教えは、そもそもラージャ・ヨガです。

ラージャとは王様を意味しています。

これは、昔のインドでは王様がヨガの聖者から学んでいたことからきたという説。

もうひとつは、ラージャ・ヨガこそヨガの王道であるからこの名前がついたという説があります。

ラージャ・ヨガは、瞑想を中心としたもので、心のコントロール、感覚の制御、集中、瞑想を通して、ホーリースピリットにつながろうとするものです。

 

ハタ・ヨガとしてのアサナ

 

ハタ・ヨガの中では、アサナは重要な位置を占めています。

ハタ・ヨガはアサナ、プラーナ・ヤーマ(呼吸法)、太陽礼拝、クリア(浄化法)、バンダ(締めつけ)、ムドラ(印)などからなり、その中心がアサナです。

ハタ・ヨガは、ラージャ・ヨガの下に位置しているという見方もありますし、ハタ・ヨガからクンダリニー・ヨガの流れであるという流派もあります。

 

アサナのほんらいの目的は?

 

日本では、ヨガというとポーズばかり注目されていますね。

健康体操とかストレッチとしてとらえられているかもしれませんが、本来のアサナ(ポーズ)の目的は、体の訓練を通して、心を訓練することにあります。

詳しく見ていきますね^^。

少し難しいので、肩の力を抜いて、リラーックスしながら読んでください。

 

体は神殿であるということ

 

ヨガでは、体、心、スピリットを別のものとみなしません。

一体のものとみなします。

スピリットの進化、霊性の向上がそもそもヨガの目的ですが、それには心が成長して、愛にあふれた、強い心が必要です。

心は、そもそも人生は体がなくては生きていけません。

 

ヨガでは、体は心と魂のための、大切な神殿であるととらえます。

なので、体がすべてではないですけれど、体と心を大切に育てます。

 

体は心とスピリットと奉仕のための道具であるということ

 

ヨガでは、体は、自分の楽しみのためにあるのではなく、スピリットの成長のため、他者に、宇宙に奉仕するためにあると考えます。

そしてそれは、自分のものではなく、与えられたものだととらえています。

 

自分の中に神聖なものがあるということ

 

ヨギは、自分の中に、”本来の自己” ”神性”があると自覚しています。

それをヨガでは、「アートマン」と言います。

それを乗せる乗り物である体を労わり、訓練します。

体は、心の開放をするための大切な協力者です。

ヨガでは、スピリット、心、そして体も神聖なものとして大切にします。

 

アサナの効果

 

意味を知ったうえで、次に、アサナを練習することでどんな効果があるのか見ていきます。

 

心やスピリットの発達にも効果あり

 

他の運動やスポーツとの大きな違いは、まさにこれです。

アサナは、体だけではなく、心、スピリットをスピリチュアルなレベルで整えます。

意識的にアサナをすることで、集中、瞑想という心の訓練にもなります。

 

心はそのままでは、不安定で、あっちこっちに飛び跳ねます。

アサナにより、感覚、感情、意識はコントロールされて、制御され、内側に向かいます。

心は魅力に自然に向かおうとしますから、自分の中にある”コア”に自然に向かいます。

ヨガは美容のためだけの体操ではありません。

心をコントロールするための精神修養でもあるんです。

このことはとても大切です。

 

自然な状態になる

 

ただ体が柔らかいなら、バレーやサーカスの人たちのほうが上です。

筋肉を発達させたいのなら、ボディビルのほうが効果的でしょう。

ヨガでの健康の考え方は、意思や知性のもとで、すべての機能が十分に適切に働いている状態を健康だとします。

自然治癒力が活性化して、本来の生命力が発揮されている状態こと、ほんらい自然な状態で、人はストレスや不自然な生活、働きすぎ、心の状態などによって、どうしても不自然になります。

ヨガは、鍛えるというより、ほんらいの自然な状態に戻してくれます。

 

背骨がしなやかに強くなる

 

ヨガでは、背骨をとても大切にします。

多くのアサナは背骨に関するものです。

背骨は体の中心です。

あらゆる神経は背骨に集まっていて、そこをしなやかにすることで、血液を集め、体全体に酸素や血液やエネルギーを、適切に循環できるようになります。

脳は背骨の上に位置しています。

脊髄は背骨にあります。

背骨には、スシュムナーという、とても重要なナディ(気の通り道)があります。

チャクラは背骨に沿ってあります。

 

体の中にも働きかける

 

アサナは体の深い部分にもアプローチします。

臓器は刺激され、マッサージされ、活発になります。

神経、ホルモン、内分泌腺、血管などは調整されて、機能が高まり、感情やマインドのバランスを上手にとれるようになります。

 

深いリラックス

 

ヨガは呼吸に合わせてゆったり動きます。

通常の運動は強い筋肉運動が多く、乳酸がたまりますが、ヨガは静かな動きで乳酸を排泄します。

 

深い呼吸と静かな流れの動きで、体のバランスを整えて、体の奥から柔軟になり、深いリラックス効果があります。

リラックスもほんらいは、自然な状態です。

深いシャバ・アサナ(屍のポーズ)は、1分間で1時間の睡眠に匹敵するといわれています。

 

楽しみながら、少しずつ練習しよう

 

見てきたように、ヨガは実はとても深いんです。

そしてとても大きな効果がある。

しかし、あまり難しく考えず、まず楽しい、気持ちいい、すっきりしたという感覚を大切にして、楽しむところから始めましょう。。。

健康、心の平安、スピリットの成長を助けてくれる素晴らしいものです。

スワミ・シバナンダは、世界中の宗教者の集まりで、あらゆる宗教の根底にある一致を説明し、ヨガのすばらしさを説きました。

ヨガは世界を救うと、私たちは信じています。

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