ヨーガをはじめるとき、ストレス解消のためにリラックスしたいとか、忙しいから癒しが欲しいという目的の人が多いですよね。
みんな忙しいし、疲れているから、それはもっともなことです。
だけど、リラックスや癒しだけを求めようとして脱力状態になっちゃうときもあります。
ほどよく、力が抜けて緊張がとれればいいんですけど、「なんでもいいや」みたいな感じになっちゃうと、ちょっと困りものなんです。
脱力した状態になっちゃうと無気力になっちゃうので、よけいに疲れちゃったりするんです。
ヨーガは、本当のリラックスの状態にしてくれます。
そのことについて、書いてみます^^。
リラックスと脱力は違う
いろんな人を見てきて、脱力している感じなのに、首とか肩とか腰が固いという人がいます。
これは実は緊張ではないんです。
体のエネルギーが分散しちゃって、違うところで浪費してしまっている状態なんです。
これだと燃費が悪い車みたいに、エネルギーを無駄に使ってしまうし、固いところを動かすためによぶんな力を必要としちゃいます。
これはヨーガ的に言うと、丹田にエネルギーと必要な力が入っていない状態です。
脱力の状態は、エネルギーがスカスカになっているときです。
こうなると、つい、だらだらしちゃってやりたいこと、やるべきことができないようになっちゃいますね。
疲れたときとかに、たまにだらだらするのはいいと思いますが、これがいつもの状態になると体がなまってしまい、固いところにエネルギーが行き届かないのでよけい固くなっちゃいます(悪玉緊張)。
ほんとうのリラックスとは、必要な部分には、必要なだけの力が入っていて、必要ないところは力が抜けている状態です。
リラックスしているときは、ほどよい緊張があって、気力が充実しています。
動けるときには瞬時に動けて、じっとしているときは何時間でも動かないでいられます。
こころと体がほんらいのあるべき状態で、生命が輝いているときです。
簡単に言うと、適度な緊張があって、プラーナ(気)が体をよどみなく巡っていて、よけいな力は抜けているのがリラックスしている状態です。
丹田を鍛える
じゃあどうすればいいかというと、ざっくりいうと丹田を鍛えればいいんです。
そのためにどうするか。
ヨーガには、丹田を鍛えるプラーナ・ヤーマ(呼吸法)やアサナ(ポーズ)があります。
たとえば、カラスのポーズやクジャクのポーズなどは内部圧縮を高めます。
これが丹田を鍛えることになる。
ヨーガのポーズはリラックスするためだけじゃないんです。
もちろん体を気持ちよく伸ばすので、またシャバアサナなどでおもいきりリラックスもしますけど。
緊張と弛緩の繰り返しで、体が開いていきます。
体に風が通ります。
固まってうっ血していたところは少しずつほぐれて、逆に力がぬけちゃっているところにぐっと力が入るようになっていきます。
だから、ヨーガをやっている人はエネルギーが高まって、覇気がでるんです。
気が満ちていて、ほどよい緊張を保ったリラックスの状態になっていきます。
これは頭で考えたってできるはずはありません。
それから、いきなりはできません。
少しずつ、そういう体になっていくんです。
腸腰筋周りを鍛える
腰回りの筋肉と腹筋とお尻、背筋あたりが腸腰筋グループです。
それとインナーマッスル。
ここが人の体の中心です。
ヨーガのポーズはここを鍛えてくれます。
そうすることで丹田も鍛えられます。
肩が凝っている人は、とにかく肩を廻しますね。
それはそれでいいんですけど、丹田と腸腰筋が強くなれば、姿勢が改善され肩こりも改善されていきます。
緊張して、頭に血が上っちゃっているときも、下腹部にぐっと力を込めて、ほかのところをリラックスさせるといいんです。
ヨーガで呼吸が静かに長くなりますから、こころも落ち着いてきます。
落ち込みやすいとか、うつっぽいという人は、だいたい体が不活発になっています。
ヨーガは体の芯まで刺激しますから、体が細胞から蘇ります。
ヨーガというと、ポーズで体を伸ばしてリラックスというイメージが強いですけど、自然に丹田やインナーマッスルが鍛えられます。
体がほんらいの自然の状態になります。
自然治癒力が高い体になっていきます。
そうするとこころも自然に整ってくるんです。
ヨーガのグレイス(恩恵)
ヨーガのグレイスは、多くの人が考えているよりもっともっと大きなものがあります。
単にストレス解消とか体を柔らかくするとか、ダイエットだけではもったいないです。
癒しを求めていいんですけど、それ以上の素晴らしい効果があります。
もちろんそれらが目的でいいんですけど、続けると、もっと大きなグレイスがありますから、楽しみながらやっていきましょう。
楽しくなければ続きませんから。。。