ヨーガを続けることの大きなメリットのひとつは、ふだんの呼吸が深くなることです。
セッションの時、呼吸法(プラーナ・ヤーマ)をやりますが、それによって、ふだんの呼吸が深く、楽にできるようになっていきます。
呼吸は正直
私たち現代人は忙しいので、自然な呼吸ができなくなっています。
おそらく縄文の人たちやネイティブの人たちや動物たちは自然の呼吸をしているんだと思います。
呼吸は正直です。
忙しく、あわただしい時の呼吸はとても浅く、早くなっています。
疲れたり、気持ちが落ち込んでいるときも同じですね。
浅い早いだけならまだいいですが、時には呼吸をしていない状態が長く続いていたりします。
「息をつめる」という言葉があるように。
もちろんまったく呼吸をしていないわけじゃないけど(呼吸しないなら10分もしないで人間は死んじゃいますから)、ほとんどしていない無呼吸状態が不自然に続いていることは、結構あるんだと思います。
そしてそれに気づいていない。
呼吸が浅く、身構えるくせがついてくると、呼吸が乱れてきます。
それがいろんな不調の原因になることが多いんです。
大呼吸と深呼吸は違う
多くの人を見てきて、ふだんの姿勢がなんか違うような気がします。
いろんな不調を訴える人は特にそうです。
そういう人は、あごが上向きで、首に力がはいっています。
胸を必要以上にせりだし、上半身がぐうっとのけぞっています。
腕が体から離れています。
体が突っ張っちゃっているんです。
忙しさからそうなってしまっていると思いますが、もうひとつは、体が酸素を求めていて、だから深い呼吸をしようとして無理をしているんだと思います。
がんばって深呼吸をしようとしている。。。
だけど、これだと大きな呼吸になっちゃっています。
体が膨らむ呼吸。
この状態で深呼吸をすると、肺の上側にだけしか酸素が言っていないんです。
確かに横隔膜は下がり、肋骨は膨らむけれど、体の奥と中心に息が入っていない。
深い呼吸とは、腹の底にぐっと落ちるような感覚があります。
体はリラックスしていて、深くまで息が入ってきます。
緊張している状態で大きく呼吸するのを、膨らむ、横の呼吸だとすると、自然な呼吸は広がる、縦の呼吸です。
大呼吸と深呼吸は違うんです。
自分に合った呼吸を見つける
それぞれに体質があるように、人によって合う呼吸があります。
それは、ヨーガを続けることで見つけることができます。
ヨーガによって、内臓は鍛えられ整うので、自然に、自然な呼吸が身についてきます。
だけど、もうひとつ大事なのは、ふだんの呼吸を意識的にするということ。
いつもいつも深い呼吸をする必要はないんです。
日常のふとしたときに、力んでいないかなとか、浅い呼吸になっていないかなとか、呼吸に気づくと、呼吸が変わってきます。
さらに。
自分に合った呼吸を意識することがいいです。
自分に合った呼吸とはどういうものか。
簡単に説明します。
まず、大きく吸い込んでみます。
もうはいらないというところまで。
そこが吸う息の一番。
上、としておきますね。
次に、大きく吐きます。
これももう吐ききらないというところまで。
そこが吐く息の一番。
下、としておきます。
それから、真ん中を見つけます。
上と下の中間点のところ。
真ん中としておきます。
だいたいでいいんです。
上と下と中心がわかりました。
今度は、上と中心の、その真ん中あたりを探します。
上の中としておきます。
自分が気持ちいいなあと思うところです。
力まず、浅くない呼吸ができるポイントです。
そして、下と中心の真ん中も探します。
下の中としておきます。
上の中と下の中を行ったり来たりするのが自然の呼吸です。
無理なく、力まず、すうっと息が入ったりでたりしている感じ。
体に風が吹き抜けている感覚。。。
最初わからなくてもだんだんできるようになります。
そしてヨーガを続けていると、その上の中と下の中のポイントがだんだん大きくなっていきます。
そうすると体は変わります。
体が変わると心が変わります。
心が変わると人生が変わります。
人生が変わるとカルマ(運命のようなもの)が変わります。
マットの上だけがよーがじゃありません。
せっかくやっているのだから、その効果を毎日の暮らしに活かしましょう^^。
この本がおすすめです。