この世界の本質はエネルギーです。
ヨーガでは「プラーナ」と言いますね。
「気」や「オーラ」とも。
このエネルギーの性質、傾向のことを「グナ」言います。
トリとは3を意味していて、グナは3つに分類できるので「トリグナ」と言うんです。
その3つが「サットバ」、「ラジャス」、「タマス」です。
グナの理論は少しわかりづらいんです。
なので、なるべくわかりやすく頑張って説明してみます^^。
サットバとは
純粋・知性・清浄など、静かで高い気質がサットバです。
リンゴの木に実がたくさんなっているとすると、ちょうど食べ頃で栄養価が豊富で新鮮なリンゴがサットバです。
瞑想の状態や、マインドが愛に満たされているのはサットバな状態です。
穏やかで喜びに満ちている人はサットバ的な人です。
聖地、お寺、パワースポットなどがサットバな場所です。
そして、状態のことを「サトヴィック」とも言います。
サットバ的というような意味です。
サットバな食べ物
新鮮な果物、新鮮な野菜、バター、チーズ、豆類、ナッツ、種、蜂蜜、シリアルなどがサットバです。
この他にもいろいろありますが、要は体に負担がかからず、栄養価が高く、心を静める食べ物が、サトヴィックな食べ物です。
精白されていない玄米などの穀物もこれに含まれます。
瞑想やヨーガに最も適しています。
感謝してゆっくりたべるのはサットバ的なこととされています。
ラジャスとは
躍動、情熱、変化などがラジャスの性質です。
熟れかけのリンゴがラジャスです。
行動的ですが、落ち着きがなく、じっとしていられない人はラジャスな人です。
心が、ラクビーボールのようにどこにいくかわからなく、ピンポン玉のように飛び跳ねている状態はラジャスです。
状態のことを「ラジャシック」とも言います。
繁華街や行楽地がラジャスな場所です。
ラジャスな食べ物
辛み、苦み、酸味が強い食べ物はすべてラジャスに含まれます。
心をないがしろにして、体のみを養う食べ物といえます。
ラジャシックな食べ物は、体に過剰な刺激を与え、情熱をかき立てることになります。
そうすると心が落ち着かず、コントロールできなくなります。
強い香辛料、コーヒー、魚、卵、塩、チョコレートなどです。
ラジャスな食べ物がいけないというのではなく、食べ過ぎがよくないということなので、全く食べないという必要はなく、気をつけて適度に食べるといいと思います。
急いで食べるのはラジャス的な食べ方です。
タマスとは
不安、無気力、不活発、怠慢、混乱などがタマスです。
熟れすぎたリンゴの実がタマスです。
だらだらと時を無駄にする人、年中酔っ払っている人、無気力な人などがタマスな人です。
タマスな状態を「タマシック」と言います。
暗く重いエネルギーがたまっている場所がタマスな場所です。
タマスな食べ物
タマシックな食べ物は体にも心にも、何の利益もありません。
病気への抵抗力が失われ、心には貪欲や無気力などマイナスな感情が生まれます。
肉、アルコール、たばこ、鮮度の落ちたすべての食べ物、熟しすぎの食べ物がタマシックな食べ物とされます。
どれが優勢かという意味で、他の2つの要素も必ずある
3つのグナは、あらゆる存在、あらゆる状態、行動、場所など宇宙のすべてに及びます。
3つの中のひとつが優勢であるということで、他の2つの要素も必ずあるんです。
ちょうど食べ頃のリンゴでも、中は熟れすぎているかもしれません。
人は誰でも、3つのうちひとつが優勢な強い力を持っていて、行動や思考のすべてに影響しています。
そして同じ人でも、愛の行動をしていればサットバですし、働きすぎればラジャスな状態になり、お酒を飲み過ぎちゃったらラジャスになります。
悟りに至った人のみが、グナを超越します。
この宇宙には3つの性質があり、絡み合い、共鳴しているということを理解していればよく、
ラジャスだから絶対によくないとか、タマスだからだめと決めつけるものではありません。
行動は必要ですし、休養も必要です。
大切なことは、適度であることと、バランスです。
もちろんサットバがヨーガではよいとされていますが、長い人生いろいろあります。
瞑想ばかりしていられないし、働かなくちゃならないし、間違うときだってある。
サットバを心がけよう、という感じでいいんですね。